生　化　学　ユ　ニ　ッ　ト

[スタッフ] 　[担当科目] 　[研究課題] 　[研究室紹介へ戻る]

スタッフ

教　授　　　　草間　國子

准教授　　　　小林　俊亮

助　教　　　　大橋　祥世

担当科目

生体成分の相互作用　（担当：小林）

生体成分（糖質、脂質、タンパク質、核酸など）の構造や性質と生体内での役割について学び、細胞内で行なわれている酵素反応や転写、翻訳反応などの細胞現象がそれらの相互作用によって行われていることを理解するために必要な知識を得ることを目的としている。

生理活性分子とシグナル伝達　（担当：草間）

生体の恒常性維持（ホメオスタシス）を担う細胞間の情報ネットワーク機構を理解するために、代表的な情報伝達物質（ホルモン、神経伝達物質、サイトカイン、オータコイド等）の種類と作用メカニズムなどの基本的知識を得ることを目的としている。

物質の代謝とエネルギー　（担当：草間）

栄養素（糖。脂質、アミノ酸）からエネルギーを産生するプロセスや調節のしくみを習得し、生体がエネルギーにより維持されていることを理解することを目的としている。また、生体や疾患を分子レベルで理解するために、重要生体分子である核酸、コレステロール、ポルフィリン等の合成と分解について学習する。

遺伝情報と発現　（担当：小林）

分子生物学は、生命現象（細胞現象）を分子レベルで理解することを目指している。この学問は、生物学のひとつの領域として生まれたが、現在では遺伝子工学や細胞工学などのバイオ技術にまで発展し、多くの分野で応用されている。本講義は、分子生物学の基本的な事柄から応用技術までを学び、医療分野におけるその重要性について理解することを目的とする。

生物系薬学実習I・II　（担当：草間、小林、大橋）

実験・観察および考察を通して、生物系教科の基礎的な事柄について理解を深める。また、生物系の実験手技の習得、実験の原理、実験の進め方、得られた実験データの解析方法について学ぶ。

研究課題

発生、分化、生存、増殖、老化、死滅などの過程は、様々な細胞内分子が働いて起こる細胞現象（相互作用や反応）によって行われており、その異常が病気につながると考えられます。脳や肝臓などの組織が異なる機能を持ち正常に働くためには、それぞれに特異的な細胞現象が起こる必要があります。当ユニットでは、そのような細胞現象のうち、組織毎に独自に行われる遺伝子発現（転写と翻訳）の調節因子とメカニズムについて研究しています。組織特異的な遺伝子発現には組織毎に特異的に存在する転写調節因子や翻訳調節因子が関与しますが、我々は様々な組織に存在するのに、動物の一生の間で組織毎に異�なる時期に現れ、発達過程や老化にともなって増減する翻訳調節因子（タンパク質）があることを見出しました。また、そのようなタンパク質は、細胞に対する刺激、細胞のがん化やがんの増悪（悪性化の増加）に関連して細胞質から核へ存在場所を変え、がん遺伝子などの転写にも関わる多機能タンパク質でもあることがわかってきました。すなわち、これらのタンパク質は、正常な動物では組織毎に必要な時期に供給されて組織特異的なタンパク質をコードしたmRNAの翻訳を調節していますが、その細胞内分布が変化した場合には、組織の機能破綻やがん化を引き起こすことになります。そこで、我々は、生化学、分子生物学、遺伝子工学、細胞化学的手法を用いて以下のような解析を行っています。

（Ⅰ）転写・翻訳に関して

（a）どのような多機能タンパク質が組織ごとにどのような転写調節を受けて細胞内に供給されるのか。

（b）各組織でどのようなタンパク質のmRNAに結合し、その翻訳をどのように調節しているのか。

たとえば、神経細胞は樹状突起と軸索という二本の突起を伸ばし、これらを介して別の神経細胞と互いに接触して情報伝達を行っています。軸索側からの神経刺激がシナプスと呼ばれる所で、樹状突起側に伝えられ、さらに細胞の核へと伝達されます。そして核へ伝わった情報に応じて遺伝子発現の調節（転写調節）がおこり、必要なタンパク質をコードしたmRNAが合成されます。その転写反応は、神経特異的な転写調節因子によって調節されます。また、それらのタンパク質合成は細胞体の核の周辺だけで行われると考えられていましたが、近年、一部のmRNAはシナプスへ輸送され、軸索からの刺激の入力に応じてシナプス近傍でタンパク質に翻訳されることが示さ、その翻訳反応も刺激に応じた調節を受けていることがわかってきました。したがって、必要なmRNAをシナプスの近くへ運んでおいて、刺激を受容したシナプスの形態的、機能的変換をその場で行なうことができる仕組みを持つと考えられます。我々が研究している多機能タンパク質は、この翻訳反応の調節にも関わっています。(小林)

（Ⅱ）細胞のがん化やがんの増悪に関して

（a）これらのタンパク質がどのような機構で核内へ運ばれていくのか。

（b）核内に入った場合、細胞に対してどのような機構で異常を引き起こすのか。

これらの解析を通して、動物の一生の間における組織の正常な発達や機能維持のメカニズムと異常への移行のメカニズムの一端を明らかにし、病気の予防や治療に役立つ知見を得ることを目指しています。(大橋)

生　化　学　ユ　ニ　ッ　ト

スタッフ

先頭へ戻る　　 研究室紹介へ戻る

担当科目

先頭へ戻る　　 研究室紹介へ戻る

研究課題

先頭へ戻る　　 研究室紹介へ戻る

最終更新日 : 平成22年4月17日

生 化 学 ユ ニ ッ ト

スタッフ

先頭へ戻る 研究室紹介へ戻る

担当科目

先頭へ戻る 研究室紹介へ戻る

研究課題

先頭へ戻る 研究室紹介へ戻る

最終更新日 : 平成22年4月17日

生　化　学　ユ　ニ　ッ　ト

先頭へ戻る　　研究室紹介へ戻る

先頭へ戻る　　研究室紹介へ戻る

先頭へ戻る　　研究室紹介へ戻る